映画化もされた人気少女マンガ『脳内ポイズンベリー 1~5巻(完)』 水城 せとな (著)
俺の奥さんが水城せとなが好きらしく、家には水城せとな先生の作品が何作品かあるんですけど、その中のひとつ。
水城せとな先生といえば最近では『失恋ショコラティエ』とかもドラマ化されて一躍人気の少女漫画家になりましたが、BL作品でも非常に有名な方。
BLの趣味がない嫁は少女漫画から水城せとなを知って、大量にBLを描いてることを知ってショックを受けてました。
どーでもいいことですけど。
そんな名作揃いと言われている水城せとな先生の中で今年映画化された『脳内ポイズンベリー』
ちなみに先月末(11月25日)にBlu-lay&DVDが発売されたそうです。
詳しくはオフィシャルサイトで。
映画版で主人公の”いちこ”を演じる真木よう子さんはショートカットですが、漫画ではロングヘアーです。
30歳になり、自分の年齢にも”おばさん”というコンプレックスを持ち始めた彼女ですが、年甲斐もなく23歳の青年”早乙女くん”に恋しちゃってるとこから物語は始まります。
で、この彼とのやりとりなどをする上で主人公の脳内に住む5人の人格たち。
- 吉田
- 石橋
- 池田
- ハトコ
- 岸
それぞれは特徴的な性格をしていて、名前もついています。
要は人が日々生活していく中でひとつの物事を考える瞬間にも様々な思考を巡って結論にたどり着いたり発言をしたりする、その様々な”思考”にキャラクターをつけた斬新な手法なわけですね。
非常にポジティブなキャラや、やたらとネガティブなキャラ、楽観的で自分の感情にストレートないわば子供みたいなキャラや、それらをまとめようとするキャラなど、「キャラ」を「思考」に変えると、あー自分もこういう風に色々と考えちゃってる時あるなぁ…。なんて理解できる感じです。
そんな彼女は30歳になっても見た目も中身も若々しくて可愛く、落ち着いた側面を持ちつつもある時は少女であり、そしてある時はオトナな女性であり、そんな不思議な彼女の魅力に惹かれた早乙女くんとめでたく付き合えることになり、その早乙女くんの友人でありながら仕事で主人公と関わり、彼女に惹かれている”越智さん”との恋愛模様が絵がれています。
イケメンでアーティスティックで、でもちょっぴり子供っぽいところが嫌な部分でもあり、でも魅力にも感じられちゃう早乙女くんと、年上でしっかりしていて仕事も充実、なのにとても優しくて支えてくれるしイケメン。だけど刺激がないというか、これ!と惹かれる部分がないところが欠点な越智さん。
そんな二人の間で揺れるいちこさんがとても可愛く、魅力的に描かれていて、彼女の脳内で暴れまわる思考たちが「あー女の人ってこういう風に色々考えてるんだなぁ」とか「もしかしたら女の人の不可解な行動の裏にはこんな思考が働いていたのかもなぁ」なんて考えながら読むと男でもとても楽しめます。
なんて読み方もできるけどさー…これ作者が意図的に描いてるのか、それとも普通に描いてて女特有の糞さが出てるのかわからんけど、主人公のいちこの性格がクソ過ぎて笑えてくるレベル。
脳内のせいにして一人で勝手に暴走しまくって早乙女くんを振り回すし、それをまた脳内では早乙女くんに責任転嫁して全く自分は悪びれないし、相手を見下してるし、やけにお高くとまってるところあるし、そのくせ簡単に股開くし。
もうほんと可愛いだけで周りにチヤホヤされながら生きてきて自分を顧みることもなく、気付いたら30歳になってて未だに23歳の若い男に惹かれて、中身はそんな男よりも幼稚なクソ女の様子が非常に上手く描写できてるよ!!
以下、完全にネタバレですが
結局一方的に早乙女くんを悪者にして勝手に別れたと自己完結し、越智さんと結婚を前提に付き合って、越智さんの家族へ挨拶をする為に予定を組んでいざ実家へ帰りますって当日に早乙女とより戻して越智さんとの約束をバックレて早乙女とSEX!SEX!セックス!!
そんで越智さんとの関係は壊れて早乙女といちゃラブ生活を送るけどやっぱ早乙女をフッて、私は●●と結婚しましたー!
ってオチ。クソ女すぎ。
まー少女漫画の女なんて大体自分本位なんで似たり寄ったりだとは思うし、その中ではこの漫画はわりと面白く読めたかなと思うので評価したいと思うんですが、そんなことよりもこの最後の早乙女と別れて●●と結婚しましたって終わり方なんですが、相手の人物は”彼”と書かれているだけで誰かは書かれていないんですよね。
結婚のお祝いの品が早乙女から贈られてきているので早乙女でないことは確定なのですが。
冒頭でなんでわざわざ嫁の話をしたかというと、それを読んで俺は早乙女でも越智でもない第三者と結婚したんだと読み取ったわけですが、それを嫁に話すとお前の読解力は小学生か?と言わんばかりにバッシングされて、結婚相手はどう読んでも越智だろが!!とすげー馬鹿にされたんですよね。
越智と確定しているわけではないのに!
悔しくなった俺は自分なりに必死にぐぐったりして調べたんですが、最後の相手が誰かは不明なまま。
ただ基本的に越智と結ばれたと思ってる人が大半を占めてたわけですが、映画版では最後の相手は第三者っぽい描写になってるそうです。
まー映画版なんで監督や脚本家の方の好みや判断で勝手に改変されてることもあるので作者の意向とは違うのかもしれないですけど、俺はこのネタを武器に必死に嫁に反論しましたがまぁ結局結論は出ず。
このオチの確定情報を知ってる方、確定情報でなくともこうでしょ!!ってご意見のある方は是非コメントください。
また、俺は読解力に自信があるぜ!!って方でこの漫画を読んでない方は是非読んでみてご意見ください。
まー越智っていう確定のソースが出てこない限り俺の意見は変わらないけどな!!!
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