劇場3部作でアニメ化が決定した話題のマンガ『亜人 1~6巻』 桜井 画門 (著), 三浦 追儺 (原著)
”亜人”という人種がメインの現代社会が舞台となっている作品。
亜人とはなんぞやといいますと、人種とは言うものの見た目も生態も全て人間と一緒。
それどころか”亜人種”とかがいて亜人の子供は亜人で…みたいな話ではなく、普通の両親から普通に生まれ育ったのに”亜人”になる。
はたして「亜人になる」という表現が正しいのかも微妙ですけど。
では亜人と人間は何が違うのかというと
亜人は死なない。
死なないというよりは死んでも生き返るという表現の方が正しいのでしょうか。
まあとにかく死なない。
ただ死なないと言っても怪我はするし病気にもなる、運動神経なども人間と変わらず。
ただしどんな怪我も病気も死ねば体が再生され治る。
そして亜人は自分自身も亜人かどうかがわからない。
これがこの作品の非常に面白い点であり、ミソでもあるんですけど、普通の両親から生まれ、普通に人間として育つわけだから、自分が亜人かどうかなんてわからないんですよ。
主人公も最初は自分が亜人だと気付かないところから始まります。
これは主人公に限らず、世の中の亜人は皆、基本的に自分が亜人であることを気付いていません。
では、どうやって亜人だと気付くのか、そして人間はどうやって亜人を見抜くのか。
死ねばわかる。
これ!この設定が凄い面白いと思う。死ねばわかる。死ななきゃわからない。
ほんとこれって素晴らしい設定で、非亜人である人間の主要キャラが死にそうになったら「死なないで!」ってドキドキして読めるし、そんで死んでしまった時には「あっ、こいつ亜人だった!」ってできる。
しかも死んだ本人も死ぬ今の今まで気付いてないわけだから「俺、亜人だったのか!」っていう展開ができる。すげーよこれ!
まあ今のところそういった一般人が死んで亜人でした!って展開はなかったはずですけど。
で、亜人は世界中でも47人しか発見されておらず、日本では主人公で4例目。
そしてその死なないという点を利用して亜人が政府側に捕まると、非人道的な人体実験をされる。
さらには亜人にはもう一つ特殊な能力があって…
てな具合で、そんな亜人と人間と政府とが複雑に絡み合う話なんですけど、まあなんというかこのマンガ…
完璧だわ。
こういう系のマンガって面白いとは思うけど、あんま熱い展開ないし、俺の好みではないんだよね。
だけどこのマンガに対しては100点。まじで粗を探そうと思っても見つからん。
最初だけ可愛らしい絵だけど、すぐに絵柄も変わって、画力自体はめちゃくちゃ高いし丁寧、話のテーマは斬新だし一本筋が通ってる。
キャラクターの性格も個性的だし主人公側、敵側、それぞれに感情移入できるような展開の仕方。
あまり素人の俺がこういうこと語りたくないけど、コマ割り、パース、その辺も素晴らしいと思います。
まじで読んでて感心する。
この原案と画力が合わさったか!って感じで本当に素晴らしい!
アニメ化されるということでアニメも楽しみではあるでしょうけど、是非この作品はマンガで読んでほしい。
現在、Webコミックサイト「モアイ」で試し読みができるので読んでみてください。
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